つくねの箱の中

思ったことをつらつらと。

2020年夏アニメ 所感

毎回続けていきたいシーズン総括。

今回はこんな感じの振り返りになったということで早速やっていきましょう。

前回は総括記事はこちら↓

bakobako.hatenablog.jp

 

ざっと並べたもの。

【S】  なし

【A+】超電磁砲3期

【A】 俺ガイル3期 デカダンス 

【Aー】魔王学院 富豪刑事 あひるの空 (銀英伝

【B+】SAOWoU ソーマ5期 彼女、お借りします 天晴爛漫 (AICO)

【B】 GOH  エグゼロス (日本沈没

【継続】フルバ リゼロ グレプリ 炎炎 

 

【通期】ボルト 遊戯王ラクデジモン

計20本

いやー多かったですね。以下個別感想です。

 

超電磁砲3期 A+

コロナと戦いながらも放送し続けた大覇星祭編、再稼働後の天賦夢路編、どちらもハイクオリティを保ち続けたまま完走してくれました、拍手。

J.C.STAFFの凄腕アニメーター達が毎話のように参加していた今作は、過去の超電磁砲を超えるレベルの戦闘を魅せつつ原作補完も完備した隙のないストーリーを展開、アラが目立つアニオリ長編もやらなかったことでこれ以上ない完成度のまま今期のトップを走り続けていました。とあるシリーズファンとして感無量です、という意味を込めてA+に。本編の犠牲は忘れない。

戦闘全般がよかったのは言うまでも無く、原作のもつコミカルさを活かした回も抜群の出来でした。『ハイスコアガール』監督の山川吉樹さんがコンテを担当した18話は、影のベストエピソードとして大きな印象を残しましたね。

現在原作ストックが1巻分しかないので4期が作られるのは当分先だとは思いますが、また素晴らしい作品を作り上げてくれることを期待しています。

 

・俺ガイル3期 A

2013年に放送開始したこの作品も7年の時を経て遂に完結。3期通してカットの多いアニメとなってしまったものの、雪乃のかわいらしい笑顔を最終話に見せてくれたこの作品に感謝とお疲れ様を込めてAをつけました。

上にも書いた通り自分は雪乃派なので3期は大歓迎だったんですけど、結衣派は血反吐をまき散らしていたんだろうなと思わざるをえない構成でしたね。雪乃の描写を削ったうえで、モノローグも入れつつ丁寧に結衣の心を折っていくスタッフは鬼そのものだと思いました。A+でない理由は雪乃に限らずカットが多いことで1つ1つの描写が薄くなってしまった点と3期範囲の原作自体がそこまで面白くないからですね。まあこれは原作の話になってしまうのでここで面白くない理由を書くのは控えますけど。

なにはともあれ、コロナの影響も受けながらアニメを完結まで続けてくれたことに、改めて感謝です。ありがとうございました。

 

デカダンス A

非常に惜しい今期のオリジナル作品。半分までいったところではA+級を信じて疑わなかったのですが、そこからだんだんとスケールダウンしてしまったのが残念でした。しかしアクションシーンの出来映え、ナツメのキャラクターはとても好感度が高く、前半の貯金も合わせて評価はA、という感じです。

スケールダウンという言葉、言い換えると優等生に収まってしまった、ですかね。

この作品の主人公はカブラギであったのは間違いありません。その彼が「ぶっ壊そう」としていたシステムは、果たしてぶっ壊れたのか。答えは否です。モンスターハンターからどうぶつの森にゲームが変わっただけで、システムに支配されているという現実は変わっていません。主人公に「ぶっ壊す」と発言させるなら、宇宙に行って元凶の宇宙船を破壊すべきだと思います。尺が足りないわりによくまとめた、だったり2クール欲しかった、だったりという意見をいくつか見かけましたが、オリジナルアニメで尺にあったストーリーを作れなかったというのは大きなマイナスかなと。実際余分な展開が多かったように思えます。例えばサルコジが犠牲となる話は必要だったかどうか。カブラギとナツメに焦点を絞って話を進められていたら、もう少し面白い作品になったのではないかと思います。

ナツメというキャラクターについて。今まで見てきたCV楠木ともりキャラで一番魅力的なキャラでした。彼女が凡キャラなら評価はもう少し下になっていたところです。自身が下の下の人間であると自覚したうえで、それでもなお光を探し続けることに迷いのない彼女の姿にカブラギが惹かれるのも納得でしたね。

まとめると『ダーリン・イン・ザ・フランキス』『キルラキル』のようなTRIGGER作品におけるラストバトルが欲しかったね、という話でした。超展開すぎると批判を受けることも多いTRIGGERのラストバトルですが、この作品を見るとハッタリの重要性に気づかされますね。壁を破る一歩が踏み出せなかった本当に惜しい作品でした。

 

・魔王学院 Aー

テンプレートに沿ったなろう系...では収まらなかった今期のダークホース。多少飽きはきていたものの、最後まで楽しませてくれたこの作品にはAーをつけました。

この作品の魅力はやはりアノスに尽きるでしょう。傲慢なオレ様キャラと思いきや、家族愛にあふれ仲間が傷つけられると怒りを燃やす王道を往く少年漫画系主人公だったアノスだからこそ、俺TUEEE展開も笑って応援できるつくりになっていました。

大沼心パワーが抜群に発揮されていた(と思われる)4話で引き込みにいった作戦が大正解でしたね。この作品で監督として色々学んだとインタビューで語っていた田村監督がコンテ、演出、原画と様々なセクションで作品を引っ張っていたのも印象的です。

シルリンのラノベアニメからはデスマーチのショックでしばらく離れていたのですが、これを機にまた新作を追っていこうという気持ちになりました。ありがとうございました。

 

富豪刑事 Aー

こちらも最後まで楽しく見ることができた作品。路線変更に惑わされながらも先が気になる作りで飽きさせませんでしたね。Aでもいいかなとは思っていましたが、最後のラスボス周りが微妙だと感じてしまったのでAーです。

この作品は大きく分けて2つの要素、トンデモ解決とバディの成長を見守るコメディ刑事物要素と中盤から生えてきた神戸小百合殺人事件の真相を追うシリアス刑事物要素があり、その振り幅が大きかったことは意外性があり自分にとっての評価ポイントとなりました。

一方でその両方がノれるものだったかというとそうではなく。コメディ要素を確立させた4話から一転し5話からシリアスルートに入ってしまったことには惜しさと寂しさが感じられました。全11話という短い話数のなかではどちらかに振った方がよかったのかもしれません。

結果としてAーという評価には収まりましたが、神戸と加藤の王道バディに最後まで楽しむことができたのは事実です。ありがとうございました。

 

あひるの空 Aー

全50話という長丁場をディオメディアが必死さを見せながらなんとか完走。有名コミックスが原作なだけあって、演出が微妙でもストーリーで充分に魅せてくれる作品でした。これでアニメとしての出来がよかったらAだったかな。

50話のなかで仲間集め、練習試合、公式戦、挫折からの復活と王道と言われるストーリー展開を詰め込んだ本作。所々でマガジンらしい?癖の強さも見せながらも丁寧な話運びは最後まで飽きさせることなく楽しませてくれました。

「バスケに逆転はない。」本編でも言及があったように奇跡的な逆転劇が起きるわけでもなく他校との試合は全敗。それでも楽しく見ることが出来たのは、その敗戦どれもに間違いなく役割があったからでしょう。少しずつ成長していく彼らの先に勝利があることを期待します。

アニメとしては...うーーーん、頑張った!としか言えませんね笑 海外の会社フル活用、演出に偽名たくさんとおよそまともではなかったろう制作環境にコロナが加わり、よく落とすことなく1年戦えたなと思います。(49話の清水空翔さん回はよかった)お疲れ様でした。

 

・SAOWoU B+

アリシゼーション編として始まった第3期も今回で4クール目、最終決戦にふさわしい見応えある戦いを見せてくれました。...が、改めてこの3期を振り返ってみると、作品としては凡庸なもので終わってしまったというのが個人的な感想です。なので評価はB+。

まずストーリー。SAOは2期のGGO編のようにストーリーが尺に対して間延びしている印象が強かったのですが、このアリシ編はそれに輪をかけて酷かった。リアルパートのUWパートを交互に展開していくのは原作同様なのですが、リアルパートはばっさりとカットしてもよかったのではないでしょうか。SAOは小難しい理屈を並べるよりアクションで魅せていくタイプの作品、戦闘を放棄してしまうと退屈な回となってしまいがちです。(キリトが眠っていた3クール目がいい例)

また、3クール目は整合騎士vsダークテリトリーというこれまでのSAOとは全く別物の展開が行われたことで関心を削がれてしまったことも大きなマイナスになってしまったと思います。SAOという作品はキリトによって成り立っていることを踏まえて、WoUは全15話くらいの尺でも十分だったかと。ジョジョと同じ道をたどってしまったなあ。

次に映像面。これは間違いなく伊藤監督時代から劣化したと言えます。全体的にシュールギャグのような絵が多すぎ。長い尺をとってラオウのようなポーズをとるニエモン、ラストバトルで何回も現れるユージオの精霊など、盛り上げようとしているのならば明らかにやりすぎな映像が数多く流れたことには監督のセンスを疑います。同クールで伊藤監督が元気にやっているのを見るともどかしい気持ちになりました。

撮影によってバトルの高級感が増したのはよかったです。元々上手いアクションシーンにこれが加わったことで、戦闘の1つ1つが劇場版クラスに跳ね上げられていましたね。続編でもぜひ続けてほしいところです。

とりあえずお疲れさまではありますが、出来自体に手放しで賞賛はできませんでした。SAOの原点を描く続編では、当時の興奮を思い出させてくれることを期待します。

 

食戟のソーマ5期 B+

こちらもお疲れ様でした。つまらなくなっていた原作を可能な限りアレンジして視聴に耐える出来まで引っ張り上げたスタッフに最大限の敬意を込めて評価はB+です。

ジャンプ本誌で掲載順最下位を何度もとったBLUE編ですが、その低評価を作り出した1つである「異能」という設定、まずこれを消去。実際読んでいて過去に登場したスキルがいきなりこの「異能」に加えられていったのは違和感アリアリだったのでこの変更はありがたかったです。また本編完結後、別媒体で掲載されたエピローグを追加し作品にまとまりを持たせるというストーリー改編もよかったと思います。総じて細かい変更の1つ1つが原作をブラッシュアップさせる役割を果たしており、愛のこもった映像化だったと言えるでしょう。ありがとうございました。

 

・彼女、お借りします B+

ストーリー以外はかなり高品質な作品。話だけを見るなら絶対に上がらなかった評価を

キャラクターのかわいさ、声優陣の演技等が押し上げた結果B+となりました。

話について。まず大学生の物語なのがなかなかどうして合わなかったですね。大学生というのは恋愛にセックスが密接に絡まってくる関係上、話が生々しくなりがちなんですよね。そこから逃げずに主人公の和也がそれっぽい妄想をするシーンを描くのは挑戦的ではありますが、わざわざそれをアニメという空想の世界でやられると嫌悪感を抱いてしまいます。和也は現実にいそうなクズなんですよね。見栄から嘘をつき続けてしまったり、すぐ欲情してしまったり。その姿を見て共感し笑ってあげるのがこの作品の楽しみ方と言われればそれまでですが、自分には合わなかったということで。

それでもこの作品を見続けることができたのは、一重に女の子のかわいさだったかなと。正統派ビジュアルの千鶴、甘ったるいロリっ子の瑠夏、悠木碧の演技が冴え渡る麻実(あと墨)、様々なヒロインがわちゃわちゃと動き回る様子は崩れなかった作画も加わって物語を引っ張るには十分な存在でした。続編でもこのかわいさは維持してくれたらまあ完走はできそうです。

 

・天晴爛漫 B+

なんで今期のオリジナルは揃って終盤落っこちるの...と悲しみにくれた2020夏。一番派手に落ちていったのがこの作品でした。前半AーorA、後半B、平均してB+です。

まず、この作品を通してスタッフがやりたかったことを聞きたい。西部劇だったのか、レース物だったのか。大陸横断レースに挑むという物語から始まり、ライバルとの対決や仲間の獲得までは順当に進んだものの、いざ始まると車から降りてギャングとドンパチやっている。これでは序盤を見てついてきた視聴者を裏切っているようにしか思えません。一応問題は丸く収まり後日行ったレースも優勝とハッピーエンド感は出していますが、そこに至るまでの道のりが全く構築されなかった印象です。キャラ紹介でレース要素を使い果たしてしまったのでしょうか。

技術云々の話をするにしても、主人公の天晴がギルを倒さないとまとまりがつかない。前時代の象徴たるギルが同じく前時代の人間である二人にやられるのでは...ねえ?

東洋人が技術力で挑む大陸横断レースという設定はよかったので、ギル周りを全消去してもう1回作り直してほしいくらいですね。最近のPA.WORKSは迷走が激しくて困る...

 

・エグゼロス B

2020年のアニメとは思えない拙い作画でせっかくのエロコメが死んでしまいましたね。話としても1話のインパクトを超えることはできず、物足りなさがかなり強いアニメとなってしまいました。ということで評価はBです。

とにかく作画が崩れていたのが悪印象。カノカリしかり、女の子主体のアニメは絵に気をつけてさえいれば最低限の評価を得ることはできます。それが出来ていないという時点で、この作品をまともに見せる気ないでしょと。ほとんどが他社グロス回でしたし、根本的に予算が足りてなかったことが容易に想像できます。コロナがなければ少しはましになったとは思うんですけどね。

話の方も、1vs1ラブコメというTo LOVEるにない要素を上手く使えていなかったですね。トーキョー支部やサイタマ支部の出番を削ってでも、雲母と炎城のラブコメを強く推すべきだったと思います。全体的に雑なアニメに終わってしまったのが残念でした。

 

・ゴッド・オブ・ハイスクール(GOH) B

最強の作画アニメ。それ以上でも以下でもありませんということで評価はBです。

まー戦闘がすごかった。朴監督が作る3次元的な戦闘シーンを(朴監督含めた)敏腕アニメーターが毎話描いていくと豪華な環境で生まれたものが面白くないわけがない。特にワタナベケイイチロウさんが手がけたシーンは圧巻でしたね。正直これらの戦闘シーンを生みだしただけで十分すぎる功績ともいえます。

しかし、それ以外の要素、特にストーリーは酷いとしか言えない。前半GOH予選まではまともにトーナメントを続けていたものの、後半本戦が始まってからは別世界が始まってしまいました。結局ドラゴンボールがやりたかったのかと分かったのは最終話になってから。神龍的存在がさらっと出てくるあたり一周回って最強感がありましたね。

振り返ってみて、この物語をとりあえず作画がすごいアニメ、として見させ続けた朴監督がとにかく頑張っていたと分かったのが数少ない救いです。朴監督は『呪術廻戦』の監督として存分にその才能をふるってほしいと思いました。

 

というわけで、総括終わり。ここまで読んでいただきありがとうございました!

秋アニメはとにかく数が多い&自分が忙しくなるので総括記事があげられるかは自信がないですが、それは置いといて楽しんで見ていきたいですね。

 

2020年春アニメ 所感

コロナウイルスの影響で大きく環境が変わった今期。

その中で無事最後まで走りきった作品達をふり返ってみたいと思います。

冬アニメの時も同じことをやっているのでよければご覧ください。

 

bakobako.hatenablog.jp

 まずざっと並べたものがこちら。

【S】 なし

【A+】イエスタデイをうたって 

【A】 波よ聞いてくれ BNA かぐや2期 かくしごと

【A-】なし

【B+】グレイプニル アルテ 神之塔 ケンガンアシュラ

【継続】あひる フルバ 

計11本(再放送除く)

コロナの影響で視聴本数は減少したものの、再放送作品が支えてくれました。

 

以下個別感想。

イエスタデイをうたって A+

甘々な登場人物にいじらしさを覚えるような気持ちで視聴を続けることができたことが、この作品を高評価できた一番の理由だろう。

個人的今期最優秀キャラだった晴の存在は大きく、かなり駆け足だった最終回も彼女の笑顔が見ることができたおかげで好印象のまま視聴を終えることができた。CVを担当した宮本侑芽さんのナチュラルボイスがとても印象的だった。天真爛漫といった感じ。

また、小道具を丁寧に使った演出もこの作品の大きな魅力だった。ベンチであったり、電柱であったり、白線であったりと、キャラの胸中を具現化した”境界線”を意識した演出が多数使われていたように思う。

唯一の欠点は1クールで全てをやりきらなければいけなかった構成。陸生と榀子が付き合ってからの描写の少なさ、陸生が晴に惹かれるまでの描写の少なさ、これらを描くためにもう数話欲しかったという思いが強い。ただし2クールだと焦れったさが増すこと必至なので全15話程度の特殊構成なら上手くいったのかなと。難しかったですね。

 

波よ聞いてくれ A

最後までバラエティに富んだ作品だった。着地点が見えずふらついていた印象だったが、最終話でまとめあげたのは見事。これまで様々な「嘘」の番組を流してきたミナレが地震情報という「真実」を流すことで素人から脱却、一人前のパーソナリティを目指しはじめるという形で終わった最終話は成長譚のお手本のようだと感じた。

この作品を評価する上で外せない存在が麻藤を中心としたMRSのメンバーだろう。

彼らが常に安定した場をつくりあげているからこそ、ミナレの破天荒なアドリブが光る構図となっている。(光雄殺害企画回がわかりやすい)バックがしっかりとしているチームは強い。お仕事ものの醍醐味でもある高度なチームプレーは作品の面白さに大きく貢献していたと思う。

 

・BNA A

とても惜しい作品となってしまった。『プロメア』同様差別問題を取り扱った今作だが、差別や女性問題と様々な問題を内包した物語を前面に出し過ぎてしまったせいでエンタメに昇華できていなかったという印象を持った。また、12話で上手くまとめられていない(詰め込みすぎ)という感想をあげたが、オリジナルアニメは脚本の自由度が高いのだから、しっかりと1つのテーマに絞って作品を提示してほしい。

ただTRIGGERらしいメリハリのきいたアクションは相変わらずの良さで、この長所が存分に発揮されていた5話は今期一番の出来だったと思う。TRIGGERはやっぱりアクションを押すべきですよ。

 

かぐや様は告らせたい2期 A

定着した既存キャラクターとミコという新キャラクターの魅力をアニメ独自の演出で伝えようとしていたとても意欲的な作品だった。これは原作既読者としての意見になるが、この作品はメディアミックスとして他作品の手本にすべき存在だと感じた。

これは、文字が多いギャグ原作をアニメに上手く落とし込んでいたことが大きい。例えば『化物語』のパロディとしてTwitterでも話題になったシーンだが、これは原作では文字が並ぶ説明パートを飽きさせずに視聴者に示した一例といえる。このシーンのように視聴者が興味を抱くような演出を随所で仕込んでいく戦術が自分にはとても魅力的に思えた。空回りする時も多々あったが、これはやってくれたら嬉しい3期で調整してもらえるとありがたい。

 

かくしごと A

最終話で評価を上げた作品となった。元々久米田先生のギャグが好きな人間だったのでギャグパートに関しては問題なし。(もう少し1話1話での盛り上がりが欲しいところではあったが)これに加えてクリフハンガー方式で興味を持たせていた未来パートでしっかり盛り上がる展開に持っていけたことが好印象。過去パートで日常の素晴らしさを描いてからのギャップ提示→漫画と家族の力でハッピーエンドという最終話の展開は素晴らしい出来だった。

アニメと原作を同時に終わらせるという流れから構成が組まれたようだが、使えそうな話をピックアップしつつ最終話に繋げたスタッフの努力が感じられる。良作でした。

 

・グレイプニル B+

なかなかに惜しいアニメだった。序盤で見せた戦闘のテンションそのままに進めばかなり上位に位置できたはず。中盤森に入ってからの展開に序盤で見せたようなスピード感がないこと、この章での敵サイドに魅力的なキャラクターがいなかったことから大きく評価を落としてしまった。似たようなデスゲーム物で直近では『ダーウィンズゲーム』があったが、あれでは王さんというキャラの力で終盤の戦闘を盛り上げてくれていたことを思い出すと、やはり魅力ある敵は必要だったと思う。

最終盤、謎を振りまいて終わったが続編はやるのだろうか。あるなら見ていきたい。

 

・アルテ B+

こちらは逆に序盤が面白くなかった。出自や性別によって差別されながらも奮闘し周囲との親睦を深めていく女主人公、というのはもはや古典といっていいほどありきたりなストーリーである。発生するトラブルも予想できるものが多く、正直退屈だった。

進化したのは第2章に入ってから。カタリーナという第2の主人公と共に成長していくアルテは最終的に生まれ持ったものを全て活かしきるという結論に至る。(時代的にその発想にそもそも至るのかという疑問はさておき)ここで紋切り型のストーリーから脱却できたことはとてもよかった。これも2期あるなら見たいですね。

 

・神之塔 B+

終わってみれば13話全てが壮大なプロローグというトンデモ作品。配信が好調だったみたいなので恐らく2期はやるだろうし作戦は成功になるとは思うけれどなかなかに挑戦的だった。アクションが常に安定していたことが一番と言いたかったけれど最終回のラヘル(CV:早見沙織)の演技に持ってかれたところはありますね。彼女の鬼気迫った感情が上手く伝わった。作中で大事そうな要素は全て2期に持ち越されたので評価はB+に留まったものの2期で回収してくれれば自ずと上がっていくでしょう。

 

・ケンガンアシュラ B+

こちらは感想に書いたことが全て。人間戦闘が主軸であってもはじめから3DCGならば違和感なく見ることができるという新しい発見を得ることができたのは大きな収穫だった。『シドニアの騎士』のような作品ではじめて3DCG統一は意味を成すという認識だったので。

ストーリーはひたすら戦闘、戦闘と単調なものではあったがそのジャンクさはクールにいくつか欲しいものだったので気にせず見ることができた。脇キャラ同士の戦闘はどちらが勝つのか予想できないものも多くその点で楽しむことができたのもよかった。

配信当初とは違い今の自分はネトフリに加入しているので2期をやるのならそちらで視聴しようと思う。

 

さて、今回はこんな感じで終わりにしようかな。

感想を終えて、コロナの影響で多くの作品がつぶれるなか(完パケ含め)走りきってくれた作品は素晴らしいと改めて感じることができました。

スタッフの方々、本当にありがとうございました。

ジャンプ改編期を振り返る(2016~2020)

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瓶子編集長就任(2011年30号)から行われた週刊少年ジャンプ上における改編について追っていきます。ここでは2016年から2020年まで。

2016年

○2016年1回目改編

out バディスト(10号:11話)

in   ゆらぎ、鬼滅

左門が復活した結果、一人で入ってきたバディストが出ただけの改編に。

新連載は近年有数の当たりコンビとなっていきます。

そして暗殺にカウントダウン。

 

○2016年2回目改編

out 暗殺(16号:180話※センター終了)

in   ハンタ、ボルト(月一)、たくあん

打ち切り作品なしの平和な改編。暗殺はお疲れ様でした。 

この頃ニセコイトリコの雲行きが徐々に怪しくなってきました。

 

○2016年3回目改編

out ハンタ(31号)、ものの歩(34号:43話)、

   ニセコイ(36,37号:229話※センター終了)、

   BLEACH(38号:698話※センター終了)

in   ネバラン、ラブラ、レッスプ

31号にカウントダウンが来たBLEACHが完結。お疲れ様でした。

ニセコイも完結。こちらもお疲れ様でした。

ものの歩もここで力尽きる。クロガネを越えることはできず。

 

○2016年4回目改編

out こち亀(42号:1960話※巻頭終了)、たくあん(44号:20話)

in   アマルガム、青春

こち亀が遂に終わりました。

40号付近で唐突に終了が発表され、ニュースにもなりました。

 

○2016年5回目改編

out ラブラ(50号:13話)、トリコ(51号:396話※センター終了)

    ワートリ(51号)、レッスプ(52号:14話)

in    デモプラ、ゴラッソ

続く長期連載の完結。そして考えたくもなかったワートリの緊急離脱。

 

総括:相次ぐヒット作の誕生と長期連載の完結。

   2012年同様に激しい世代交代がなされた年となりました。ワートリ...

 

2017年

○2017年1回目改編

out ダンス(11号:86話)、アマルガム(12号:18話)、

    デモプラ(12号:12話)、ゴラッソ(13号:12話)

in    ぼく勉、U19、ポロ、マリー、STONE、ロボレザ

驚愕の6in。それに応じて2本同時突き抜けも行われました。

前半にジャンプ未経験者を、後半に実績者を集める構成。

まさか前半組から生き残りが出るとは。

 

○2017年2回目改編

out 左門(27号:83話)、U19(28号:17話)、ポロ(29号:17話)

in   シューダン、クロアカ、ハンタ

即死候補から耐えてきた左門もここで完結。

入れ代わりで横田先生が爆速帰還。

この改編を最後に編集長が交代しました。

 

○2017年3回目改編(中野政権スタート)

out ハンタ(40号)、マリー(46号:32話)、

    磯部(46号:256話※センター終了)

in   リコピン、フルドラ、ゴーレム

巻末枠を継いだ磯部が完結。お疲れ様でした。マリーは10連続ドベ1の不名誉な記録持ちに。

 

総括:改編自体は少なかったもののしっかりと6inが当たった年。

   あまり語られることはないですがぼく勉も結構ギリギリだった。

 

2018年

○2018年1回目改編

out シューダン(6号:28話)、クロアカ(7号:28話)

in   ボウズ、アクタ、ハンタ

どちらもドベ4打ち切りという珍しいタイプ。その下にいる作品は察し。

 

○2018年2回目改編

out フルドラ(12号:16話)、ゴーレム(12号:15話)、

    斉木(13号:279話※センター終了)、青春(14号:67話)

in    呪術、ノアズ、ジガ

予想通りの作品が終わっていきました。不死鳥と呼ばれた青春も逃げ切れず。

瓶子政権最大ヒットのギャグ漫画斉木も円満完結。お疲れ様でした。

 

○2018年3回目改編

out ハンタ(18号)、ボウズ(20号:14話)、リコピン(26号:31話移籍)

in   紅葉、侵略

小規模改編。共にGIGAからの連載です。

そしてリコピンが作者体調不良によりリタイア。

 

○2018年4回目改編

out ロボレザ(30号:62話)、ジガ(30号:15話)

in   田中、アリス

ライジングから早くも1つ脱落。

巻頭までとったロボレザも最後はあっけなかった。

 

○2018年5回目改編

out ノアズ(38号:22話)、紅葉(40号:16話)、侵略(41号:16話)、

    銀魂(42号:699話※センター終了&移籍)

in   ダビデ、ジモト、ハンタ、COMIQ(短期集中)

カウントダウンをするも終われなかった銀魂GIGAで続きを書くことに。

(まさかそこでも終われないとは…)

ギャグの同時連載という異色の試みがスタートするなか、ここでワートリが帰ってきました。

 

総括:景気よくスタートを決めた作品が0。

   呪術アクタが上昇しなければ危うく全滅となるところでした。

   中野政権にとっては苦難の船出でしたね。

 

2019年

○2019年1回目改編

out 田中(50号:20話)、アリス(51号:20話)、COMIQ(52号:7話)、

   ワートリ(52号:169話移籍)、ハンタ(52号)

in   チェンソー、ネオ、ヒグマ

年度またぎで行われた改編。

別媒体とはいえワートリの連載が続く、それだけで嬉しい改編となりました。

ハンタはこれ以降音沙汰ありません。

 

○2019年2回目改編

out なし

in   西遊記、神緒ゆい

前回で枠が空いたのでinのみ。ネオとヒグマは処刑を待つばかり。

 

○2019年3回目改編

out ネオ(22,23号:19話)、ヒグマ(24号:19話)、

    ダビデ(26号:35話)、ジモト(26号:35話移籍)、

    ボルト(28号:35話移籍)、ソーマ(29号:315話※センター終了)

in  サムライ8、太星、ビーチル、忍スク

始まるときも終わるときも一緒だったダビデとジモト。結末は少し違いますが。

300話超えのソーマも遂に完結。

そして満を持してサムライ8の連載が開始。

 

 

○2019年4回目改編

out   相撲(34号:250話※センター終了)、西遊記(38号:23話)

in   夜桜、ミタマ

引き続き長期連載が抜ける改編に。サムライ8の化けの皮がだんだんと剥がれていき、他3つも死に体同然に。

 

○2019年5回目改編

out なし

in   STONE外伝(短期集中)

連載と聞いた時は正気を疑いました。ゆらぎの下がどんどん増えていきます。

 

総括:サムライ8に全てを託しコケた結果ドベンジャーズを生んだ年となりました。

   かろうじてチェンソーは残ったものの、なかなかの停滞期といえるでしょう。

   夜桜の今後でこの年の評価がどう変わるか。

 

2020年

○2020年1回目改編

out 神緒ゆい(52号:36話)、太星(52号:27話)、

    ビーチル(1号:27話)、忍スク(2号:27話)、STONE外伝(4,5号:9話)

in   ZIP、アグラ

下に溜まっていた作品が続々と終わりを迎えるなか、サムライ8だけは残りました。

 

○2020年2回目改編

out なし

in   アンデラ、マッシュル、魔女守

前回改編を反映してinのみ。ここらへんが伸びてくると今後明るい話題になりますね。

夜桜ミタマはなかなか位置が安定しない。

 

○2020年3回目改編

out サムライ8(17号:43話)、ZIP(19号:19話)、

    鬼滅(24号:205話※センター終了)

in   モリキング、ボンコレ、タイパラ

令和の大看板鬼滅が完結。お疲れ様でした。はたして後継は出てくるでしょうか。

そしてサムライ8も終了。なんだかんだ周年を越えさせなかったあたりはアンケ重視の誌風の維持と見るべきか。

 

○2020年4回目改編

out ゆらぎ(27号:209話※センター終了)、

    ネバラン(28号:181話※センター終了)、

    魔女守(29号:19話)、ハイキュー(33,34号:402話※センター終了)

in   あやかし、マグちゃん、 ニライカナイ、ロボコ

まさかの長期連載3作同時out。世代交代を促すような改編となりました。

新連載にはベテラン二人と新人二人と、バランス重視のメンバーで勝負。

 

○2020年5回目改編

out  ミタマ(36,37号:47話)、アクタ(36,37号:123話)、

     ボンコレ(38号:16話)、タイパラ(39号:14話)、BTW(41号:4話)

in  BTW(短期)、仄見える、高校生家族、血盟

ミタマが周年を目前に打ち切り。そしてアクタは...悲しいとしか言えない。

残り2つはまあ順当。

 

○2020年6回目改編

out  なし

in  ビルキン、SAKAMOTO

長期連載の円満終了を優先したのでoutは0個。

 

総括:(次改編含め)円満終了がとにかく目立った1年となりました。鬼滅を筆頭に完結後も勢い衰えない作品が目立つなか、新作が思ったように伸びてこない我慢の年でもありましたね。この年育った作品がどのくらいジャンプに貢献していけるのか、期待と不安が入り交じります。

 

続きはこちら です。

ジャンプ改編期を振り返る(2011~2015)

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瓶子編集長就任(2011年30号)から行われた週刊少年ジャンプ上における改編について追っていきます。ここでは2011年から2015年まで。

2011年

○2011年3回目改編

out ドイソル(28号:17話)、保健室(29号:87話)、

   グリム(30号:18話)、戦国(31号:17話)

in   スターズ、針栖川

2011年前半に連載された作品が次々と切られて始まった瓶子政権。

ここまでは前編集長時代の改編だとは思いますけど。

 

○2011年4回目改編

out 一休(38号:15話)

in   クロガネ、ハンタ

またしても2011年の新連載が消滅。当時のボーダーはエニグマでした。

 

○2011年5回目改編

out エニグマ(47号:55話)

in   ニセコイ、パッキー

2011年最後にニセコイが連載開始。ここから世代交代が行われていきます。

 

2012年

○2012年1回目改編

out 針栖川(11号:29回)、ハンタ(17号)

in   ハイキュー、パジャマ

ハイキュー連載開始。ラブコメ蟲毒の一環としてパジャマが投入されます。

叶先生はこの作品を最後に本誌リタイア。

 

○2012年2回目改編

out スターズ(20号:39話)、バクマン(21,22号:177話※センター終了)、

    パッキー(23号:23話)、いぬまる(27号:182話)

in   紅葉、斉木、バルジ

佐々木政権を支えたバクマン、いぬまるが終了。ラブコメ蟲毒その2として紅葉が、いぬまるの後釜として斉木が投入されました。

 

○2012年3回目改編

out ぬら孫(30号:208話)、マジコ(31号:65話)

in   暗殺、タガマガ

前期に続き長期連載が終わるなか暗殺教室降臨。以後圧倒的な人気で誌面をリードしていきます。アンケを吸い取られたタガマガは…

 

○2012年4回目改編

out パジャマ(40号:26話)、バルジ(41号:16話)

in   伊達先輩、クロマネ

ニセコイに負けた(自滅した)パジャマが脱落。そしてバルジがぼっけ以来の上下巻コースへ。

 

○2012年5回目改編

out タガマガ(49号:17話)、REBORN(50号:409話※センター終了)、

    紅葉(51号:28話)

in   ハンジョー、キルコ、ソーマ

400話の大台を超えたREBORNがとうとう完結。そしてニセコイの壁を越えられなかった紅葉が消えるのと入れ替えに弟子のソーマが始まりました。

 

総括:多くの長期連載が終わるのと引き替えに後の主力が大量投入された年でした。

  「4年に1度は当たる」ジンクスは健在。

 

2013年

○2013年1回目改編

out クロガネ(9号:68話)、伊達先輩(10号:20話)

in   エジソン、ワートリ

ギリギリ持ちこたえていたクロガネが終了。とはいえ初連載で周年越えは立派。推移が誰よりも悪かったクロマネはなんとか耐えた。

 

○2013年2回目改編

out  めだか(22,23号:192話※センター終了)、ハンジョー(24号:24話)

   キルコ(25号:24話)

in  ソルキャ、無刀、スモーキー

連載当初からドベ5に常駐していためだかが完結。よく戦い抜きました。

ドベ1を持ち回りで担当していた2作が終了、同じく担当していたクロマネは枠の都合か生存に成功。そして前作短期ながらも濃い信者を獲得した神海先生が復帰。

 

○2013年3回目改編

out スケダン(32号:288回※センター終了)、クロマネ(34号:42回)、

    エジソン(35号:25話)、無刀(36号:12話)

in   ジャコ(短期)、クロクロク、ひめドル

サバイバルレースの異端児スケットダンス完結。再びドベ1ループを起こしていた2作も終了。クロマネは自力カラーがないまま40話続くノルマン作品として連載を終えました。

そして衝撃の無刀突き抜け。初めてのドベ1がそのまま墓場となりました。

 

○2013年4回目改編

out スモーキー(41号:15話)、ジャコ(44号:11回)

in   ハチ、焼野原塵

実質スモーキーが抜けただけの小規模改編。ソルキャが少しずつ落ちていきます。

ちなみにハチが連載開始した42号ではハイキューがまさかのドベ1。カラーはもらっていたものの、青葉城西に敗戦後順位がかなり落ちていたためあわや打ち切りとも噂されました。

 

○2013年5回目改編

out なし

in   磯部

読切で話題をさらった磯部単独投入。

しばらくは2本立てで連載していました。

 

総括:前年に多数好調な連載が生まれた煽りを受けてか短期が多め。

  その中でもワートリ磯部をしっかりヒットさせられたのは良かったですね。

 

2014年

○2014年1回目改編

out クロクロク(52号:17話)、ひめドル(52号:16話)

in  アイアン

同期で揃ってフィニッシュ。ソルキャはギリギリで耐える。この時点でハチ塵がこち亀ラインを割っており次改編もほぼ確定していました。

 

○2014年2回目改編

out ハチ(12号:21話)、焼野原塵(12号:20話)、

      べるぜ(13号:241話※センター終了)

in   イリレア、アイショ、ステルス、東京湾

予想通りの2つと長期連載のべるぜが完結。in組は実績者、LIVE上がり、異業種の原作2つとバラエティ豊かなメンバーでした。ここらへんからワートリの突発休載が...

 

○2014年3回目改編

out アイアン(18号:20話)

消費税アップによる枠数削減の影響でアイアンが打ち切り。

とはいってもずっとドベ1を独占していたので時間の問題でした。

 

○2014年4回目改編

out 東京湾(24号:10話)

in   火ノ丸、ハンタ

加速しながら落ちていった東京湾が2010年以来の10話突き抜け。

なお4年前の10話突き抜けもサッカー漫画。入れ代わりのスポーツ漫画火ノ丸はアンケ強者として上位に座ります。

 

○2014年5回目改編

out ソルキャ(31号:56話移籍)、アイショ(32号:20話移籍)、

    ステルス(33号:20話)

in    ヒロアカ、コンドル、ヨアケ

誰も予想をしていなかったソルキャの移籍。実質単独で入った相撲が好調だったため新連載は稀に見る激戦区へと身を投じていきます。

※参考 ヨアケ連載開始時の掲載順


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○2014年6回目改編

out 黒子(40号:276話※センター終了)、イリレア(41号:29話)、

    ハンタ(41号)

in    ジュウドウズ、ハイファイ、塩

黒子がきれいな形で円満。さすがに耐えきれずイリレアが終了。

ハンタは「腰痛のため休載」のあと帰ってこなくなりました。

コンドルヨアケがこち亀以下に。

 

○2014年7回目改編

out コンドル(49号:16話)、ヨアケ(50号:16話)、

    NARUTO(50号:701話※巻頭+センター終了)

in    アゲハ、エロボ、法廷

ナルトが堂々の完結。目次では全作家がナルトにねぎらいの言葉をかけるなかひっそりと打ち切られたヨアケは不憫...しばらく新連載が生まれては消えてくループに入ります。

総括:黒子ナルトの完結、相撲ヒロアカの開始と2012年を彷彿とさせる世代交代イヤーでした。

 

2015年

○2015年1回目改編

out ジュウドウズ(8号:18回)、ハイファイ(9号:18回)、

    塩(10号:18回)、エロボ(12号:11回)

in   カガミ、ブラクロ、ロギィ、UBS

こち亀ラインを割っていた同期3作が順番にout。そしてエロボが突き抜け。

この時点でアゲハがこち亀以下に。処刑待ち状態になりました。

 

○2015年2回目改編

out アゲハ(22,23号:22話)、法廷(24号:21話)、

    ロギィ(24号:11話)、

in   ナルト外伝(短期)、ダンス、レディ、デビリー

カラーをもらったもののその後急落した法廷がそのまま脱落。「続きはジャンプ+で」と本誌ではぶん投げで終わることに。ロギィはUBSとの争いに負けて突き抜けました。この時点ではカガミはギリギリ耐えています。

 

○2015年3回目改編

out UBS(31号:17話)、ナルト外伝(32号:10話)

in   ベスブル

小規模改編。カガミはこち亀の上下を行ったり来たりの綱渡り中。

 

○2015年4回目改編

out レディ(41号:16話)、デビリー(42号:16話)

in   ものの歩、左門

カガミを越えられなかった2つが終了。同時にカガミがこち亀以下に常駐するように。

 

○2015年5回目改編

out カガミ(51号:39話)、ベスブル(52号:19話)

in  バディスト

アンケの限界を迎えたカガミが終了。

左門が高速でドベ1に到達しました。

 

総括:長期連載が終わらず、新しめの連載陣も好調。

   なかなか生存が難しい年だったのではないでしょうか。

 

続きはこちらです。

5/17 備忘録

最近見た映画の感想を書いてくだけの記事。

 

時をかける少女』(1983)

尾道三部作の1つ。大林監督が亡くなられた際に放映されていたので観てみました。

アイドル映画の金字塔と言われてる意味がよく分かった作品。原田知世に焦点を当て続ける作りによって嫌が応でも「原田知世」が記憶に刻まれていく。言ってしまえば彼女のPVのような作品とも言えるのかもしれない。当時にこれ初見で出されたら絶対虜になってたな。

 

ねらわれた学園』(1981)

大林監督が亡くなられた際に放映されていたので観てみました②。

特撮がさすがに厳しかった。81年の技術ってこれくらいなんでしたっけ...と考えてしまうくらいにはチープだった。こうまでしてリアルから離れた映像を出すことには意味があったのだろうか。これはフィクションなのだと強調する意味が。これもアイドル映画の1つとして数えられるなら、薬師丸ひろ子の神秘性を可能な限り引き上げるとか、そういう目論見があったのかもしれない。

 

レッドタートル ある島の物語』(2016)

アニメ映画革命年に生まれた問題作。(興行収入的な意味で)

人以外の生命や自然に焦点を当てるために最低限の発声しか行われないこの作品。確かに荒れ狂う波の作画や木々の緑の美しさは目を見張るものがあったけれど、あまりにも単調すぎる。ほんの少しの山と谷、といった感じ。

男が死ぬまで人間として過ごした亀は、男の死後当たり前のように海に帰っていく。

この描写から、この作品は人間の人生はちっぽけなものであるということを伝えたいのだと考えたけれど、その高尚なメッセージが伝わるまでにギブアップしてしまいそうだった。やっぱりエンタメ要素は欲しいですね...エンタメとメッセージ性を両立させている作品の素晴らしさを改めて感じた。